TOP > コラム:幸せな相続のお話
「どうにかしておじさまの遺産を手に入れるのよ…」
「一族の誰にも渡さない…」
こんな昼ドラさながらのセリフ、骨肉の争い…。「相続」と聞いたら、こんなシーンを想像する方も多いのではないでしょうか?けれどドラマの世界の話かと思ったら、実はそうでもないんです。なんとここ数年、家庭裁判所での遺産分割調停の件数が右肩上り。つまり、「現実世界でも遺産相続トラブルがジワジワと増えている!」ということなんです。
まさに「相続」ならぬ「争続」、そんな言葉が似合う時代になってきてしまったのでしょうか…。
そんな時代にお届けするのは、ハートウォーミングな相続のお話です。
あなたは「相続で幸せになる方法」をご存じですか?
まあなんとか、みんな納得のいく分割ができた――いいえ、違います。相続税を抑えられて助かった――それも違います。
とある30代の男性、浩一さん(仮名)がいいました。
「父が、僕のために生前贈与をしてくれたんです。」
そのお父様というのは現在60歳。定年退職をされて、これから悠々自適のセカンドライフへ漕ぎ出そうかというところです。
ここで浮かぶ大きな疑問は2つ。
なぜ生前贈与を…?
なぜこのタイミングで…?
相続にちょっと詳しい人や専門家なら驚くはず。いわば生きているときの相続「生前贈与」は、言葉こそあるものの実際に行っている人はほんのわずかなんです。ましてやまだ60歳で何の病気もない健康な男性ですから、焦って生前贈与をする必要はどこにもありません。
「親父は常々いってたんです。『俺の財産は俺が好きなように使う』って。だから僕も驚きました」
ますます謎は深まるばかりです。一体なぜ、どうして生前贈与を…?
「そしたら、僕の息子の健一が小学校に入学するからだそうで」
お父様は、自分の息子である浩一さんと、お孫さんにあたる健一くんのために生前贈与をしたのです。小学生の子供を持つ家庭は、住宅ローンに加えて今後の学費などで何かと入り用になってくる時期。お父様はそこを見越して生前贈与を行ったのです。
ここでポイントになるのが、年110万円以下の贈与というところ。
一度に大きな金額を贈与することはできませんが、これなら贈与税(相続税)がかかりません。節税をしながらも、毎年続ければ確実に贈与ができます。そして浩一さん一家はコツコツと積み立てができているようです。
これこそ「みんなが幸せになる相続」。とても賢い方法ですね。
浩一さんも、浩一さんの奥様も、お母様も、そしてお父様も、みんなとても喜ばれたそうです。もちろん健一くんも、おじいさんのしてくれたことに大きくなってから深く感謝をすることでしょう…。
浩一さんの家庭にやってきたお金はまさしく「生きるお金」。骨肉の争いをイメージしがちな相続ですが、こんな風に幸せな相続の形もあるのだと教えてもらいました。